【HUNTER×HUNTER】グリードアイランド編の世界に入り込める!企画担当者が語る各賞に込めたこだわり
1998年に連載が始まり、アニメやゲームなどの多彩な展開で長くにわたって愛されている『HUNTER×HUNTER』(ハンター×ハンター)。物語中盤の山場となる“グリードアイランド編”にスポットを当てた『一番くじ HUNTER×HUNTER GREED ISLAND』が、2024年12月21日より発売されます。今回は本弾の企画担当者にインタビューを行い、フィギュアや雑貨など、各賞に込めたこだわりを語っていただきました。
プロフィール
『一番くじ HUNTER×HUNTER GREED ISLAND』企画担当のシャチさん
シャチ
2013年入社。ベンダー事業部で企画開発などを担当したのち、ロト・イノベーション事業部に異動、2022年より一番くじに携わるようになった。2023年9月に発売した『一番くじ HUNTER×HUNTER DAY OF DEPARTURE』の企画を担当し、現在は『HUNTER×HUNTER』や『ジョジョの奇妙な冒険』の商品企画を担当している。
幅広いファンに愛される『HUNTER×HUNTER』ならではのラインナップに
シャチさんが話しているところ
――今回の『一番くじ HUNTER×HUNTER GREED ISLAND』では、MASTERLISEシリーズのフィギュアが登場していますね。まずは、フィギュアを制作する際にこだわっていることを教えていただけますか?
シャチ:僕の場合は「劇中のあの名シーンを切り取ったフィギュアだよ!」というのがお客さまにしっかり伝わることを意識しています。そのシーンを再現するために、キャラクターの衣装やポージング、所作や雰囲気など、細かいところまでとにかくこだわっています。
また、二次元の絵をフィギュアとしてより格好よく見せるにはどうするべきか、というのは、いつも版権元さまや原型師さまとも相談を重ねていますね。
――『HUNTER×HUNTER』という作品は特にファン層がすごく幅広いと思いますが、戦略的な面ではどのようなことを考えられていますか?
シャチ:僕自身、子どものころから冨樫先生の原作を読んでいた世代のひとりですが、ひと回り以上年齢が離れている年上・年下世代の方たちにもたくさんの作品ファンの方がいますよね。今までグッズを集めていなかったような方たちでも、イチから『HUNTER×HUNTER』のグッズを集められるように、という風に考えて商品ラインアップを考えています。
――シャチさんはマンガから入ったとのことですが、比較的若いファン層であるアニメ世代の方との意見交流などもされるのですか?
シャチ:現在『HUNTER×HUNTER』の一番くじは私ともうひとりの企画担当とで、2名体制で商品を企画しています。もうひとりの企画担当は『HUNTER×HUNTER』にアニメを通して触れてきた世代なので、日々意見交換をしながら、原作ファンorアニメファン、男性or女性、年齢など……問わず、幅広い作品ファンの方に欲しいと思ってもらえるような商品やラインアップを一緒に考えています。
名シーンを再現しつつ、作中でも見えなかった表情を描いたゴンとキルア
――『一番くじ HUNTER×HUNTER GREED ISLAND』のMASTERLISEフィギュアについても伺っていきたいと思います。まずは『A賞 ゴン MASTERLISE』ですが、こちらはどのような部分にこだわられたのでしょうか。
A賞 ゴン MASTERLISE
シャチ:ゴンは第1弾(一番くじ HUNTER×HUNTER DAY OF DEPARTURE)と作中衣装は同じなのですが、今回はリュックと釣竿を付属し、戦闘態勢というよりは日常のゴンの姿を意識しました。直線的な髪のツンツン感や服の雰囲気は第1弾もよくできていたので、色味や雰囲気は踏襲しています。
今回のゴンとキルアのポージングはグリードアイランド編の序盤にある名シーンからピックアップしています。ゴンがキルアの先を歩いていて「キルアとあえて オレ 本当によかったよ!」という言葉に対して、キルアが「ゴン オレなんだ ゴン オレ お前にあえて本当によかった」と言う場面ですね。ぜひゴンとキルアをセットで手に入れていただき、一緒に並べてほしいなと思います。
A賞 ゴン MASTERLISE(右)B賞 キルア MASTERLISE(左)
――『B賞 キルア MASTERLISE』は目を閉じているのがフィギュアとしては珍しいですよね。
B賞 キルア MASTERLISE
シャチ:作中だとこのシーンでキルアの表情は描かれていないんです。ゴンの言葉に対して照れ隠しをしているようなシーンですが、目は髪に隠れて見えず、口元だけは笑っているんですね。そのため、フィギュア化するにあたり初めて描かれる表情になっています。キルアだったらこんな表情なんじゃないか、という部分を版権元さまにもご監修いただき、とことんこだわりました。
ゴンと同様にキルアも印象的なリュックを背負っているんですが、この状態での立体化は少なくとも一番くじとしては初めてで、珍しいものになっていると思います。さらに細かいところで言えば、グリードアイランド編の衣装設定に合わせて、ズボンの横に白いラインが入っているのも第1弾の衣装から少し変わった部分ですね。
――ゴンとキルアをこのシーンの再現にしよう、というのは早い段階で決まっていたのか?
シャチ:このシーンにすること自体は早くから決まっていました。グリードアイランド編を代表するふたりの名シーンを入れたかったですし、日常のふたりの関係性が伝わってくるようなシーンがよかったので、そこの選定は早かったですね。先ほどもお伝えしましたが、そこからキルアの顔をどう表現しようかという部分に時間をかけて、検討に検討を重ねて作りました。
パッケージでゴンとの関係を匂わせるジン、髪から靴までこだわったビスケ、初の立体化となるゲンスルー
――『C賞 ジン MASTERLISE』では、作品の最初期から登場していた写真に写ったジンの姿が立体化されていますね。
C賞 ジン MASTERLISE
シャチ:作中の選挙編で登場した時のジンは、ヒゲも生えて、ワイルドな感じなんですけど、今回はグリードアイランドというくじ全体のテーマに合わせて、作品初期から登場する若いころの写真のジンをあえてフィギュア化しました。服のシワ感やマフラーがなびいている感じが、すごくいい出来になったと思います。
――ゴンとジンはパッケージでも近い色味が使われていて、ふたりの関係性を匂わせているようなところがありますよね。
シャチ:さすが、鋭いですね(笑)。今回はゴンはグリーン、ジンは濃いグリーンで、近しい色をメインカラーに使っていますね。お客さまによっては、パッケージを捨ててフィギュアだけ飾る方もいらっしゃるかと思いますが、それでも僕はかっこよく仕上がるように、パッケージデザインにもこだわっています。
キャラの身長差が大きいとどうしても難しいときがあるのですが、サイズが近いものについてはパッケージのサイズ感も統一して、集めてくれているお客さまが、パッケージの状態でもキレイに収納しておけるようにしています。
――『D賞 ビスケ MASTERLISE』についてはいかがでしょうか。
D賞 ビスケ MASTERLISE
シャチ:グリードアイランド編はゴンとキルア、そしてビスケの3人が主人公のお話だと思いますので、ビスケのフィギュアを収録すること自体は早くから決めていました。
ポージングはいろいろと考えましたが、やはりゴンとキルアの師匠というポジションなので、修行中にふたりを見守っているシーンのイメージで腕を組んだポーズにしました。ビスケをデスクに置いておくと、なんとなく仕事をサボったときに怒られそうな気がしてはかどるので、オススメです。
髪型やスカートなど、フィギュアとして再現するのが大変なキャラクターでしたが、調整を重ねてキレイに仕上がりました。顔もよく似せることができたと思いますし、靴のエナメル感まで含めて細部までこだわった塗り分けをしているので、質感などにも注目していただければと思います。
――『E賞 ゲンスルー MASTERLISE』はキャラ自体が高身長なのもあり、なかなか迫力がありますね。
E賞 ゲンスルー MASTERLISE
シャチ:ゲンスルーは背が高く、服装も比較的シンプルなので、顔も含めてバランスの調整に時間がかかりました。ゲンスルーは作中でいろんな表情をするじゃないですか。だから今回はあえて眼鏡を接着させず、眼鏡の位置を調整できるようにしたんです。フィギュアなので表情は変えられないんですが、眼鏡の下げ具合で好みの表情に寄せて楽しんでいただけたらと思います。
この頭身でゲンスルーがフィギュア化されるのは初なんですよね。服やスカーフのなびき具合、指先の動きまで含めて、全体としてゲンスルーらしい雰囲気が出せているのではないかなと思います。爆破されないようにお気を付けください。
雑貨賞にも作中のアイテムを再現したリスキーダイスやカードパックなど注目アイテム多数!
――F賞以降の雑貨賞についても伺っていきたいと思います。F賞でレイザーの14人の悪魔が立体化されたのもおもしろいですね。
F賞 レイザーと14人の悪魔 デスクトップマスコット
シャチ:やっぱりグリードアイランド編の強敵だったので、レイザーの要素は入れたいなと思って、なんとか入れ込みました。14人の悪魔はかわいらしいサイズでデスクにも置きやすいと思うので、好きなところに飾って遊んでほしいですね。彼らがデスク周りでお手伝いをしてくれているようなイメージで飾ると、かわいいです。
――『G賞 指定ポケットカード『No.025 リスキーダイス』 MASTERELIVE COLLECTION』は作中に出てきた20面ダイスをまさにそのまま再現、というものになっていますね。
G賞 指定ポケットカード『No.025 リスキーダイス』 MASTERELIVE COLLECTION
シャチ:これは作中に登場するアイテムを再現した「MASTERELIVE COLLECTION」というシリーズからの収録ですね。
I賞の指定ポケットカードにリスキーダイスのカードが入っているので、ぜひ両方ゲットして、ゲインしてからダイスを振ってもらえたらと思います。原作の通り20面中の1面だけが大凶になっていますが、もし大凶が出ても作中のようなことにはならないので、ご安心ください!ただ、私も分かってはいても振るときは毎回ひやひやします。
――『H賞 G.I. アクリルチャーム』はラインナップがまた絶妙だなという印象を受けますね。特にこだわってチョイスしたものはありますか?
H賞 G.I.アクリルチャーム
シャチ:それで言うと、今回はキングホワイトオオクワガタですね。これはゴンたちがカードを集めはじめて最初に手にしたものだからなのか、個人的に印象深く……。きっと皆さんもそうだろうなと思ってラインアップしています。
グリードアイランド編を知らない人が見ると、ただの白いクワガタのアクリルチャームなので、これを商品にいれるかどうかは最後まで「本気か?」と上司に問われ続けたのですが、ここは企画担当の特権で押し切りました。
――『I賞 G.I. 呪文カード MASTERELIVE COLLECTION』はグリードアイランド編を象徴するようなアイテムですし、ファンの方々からの注目度も高そうですね。
I賞 G.I. 呪文カード MASTERELIVE COLLECTION
シャチ:グリードアイランドをテーマにしたくじを作るにあたって、絶対に作りたかった商品ですね。作れる種類にも限りがあるので指定ポケットカードのコンプリートができなかったのは心残りですが、スペルカードはしっかり全40種を収録しています。指定ポケットカードについては、作中に登場したものをはじめ、可能な範囲で印象深いカードはほぼ網羅できていると思います。
――カードが一番くじの商品になることも珍しいかなと思いますが、そのままではなくカードパックのかたちで、というのがまたおもしろいですね。
シャチ:ここが一番のこだわりポイントです! 作中でも呪文カード(スペルカード)は、こういうカードパック形式で売られている設定なんですよね。ゴンたちがマサドラのカードショップに行って、その場でパックを開けて、バインダーにカードを入れて持って帰るシーン。それをぜひ、皆さんにも体験してほしかったです! 何なら僕も体験したいので、発売日は売り場を回ります。
以前プレミアムバンダイでグリードアイランドのカードが商品化されていました(※僕も1ファンとして、愛でる用と保管用で2SETずつ持ってます)が、通販の性質上コンプリートセットだったんです。そのため今回は、お店でカードパックを開けるという買い方も含めて、是が非でもファンの皆さまに提供したかったですね。
あとは今回こだわっているポイントとして、カードは紙素材ではなくPP素材(ポリプロピレン)を使って、作中のカードと同じように若干の厚みを再現しています。素材の選定までこだわりまして、クリア素材を使っているので、カードを重ねたときに横から見ても白くならないところもかっこいいんですよ。すごく地味なこだわりですけど……!
発売前から評判を呼んだラストワン賞を含め、グリードアイランド編を体験できるようなくじに
――最後に、ラストワン賞についても伺えればと思います。
ラストワン賞 ゴン×キルア×ヒソカ Revible Moment
シャチ:ラストワン賞は「Revible Moment」という一番くじのブランドで、作中のシーン再現に特化したシリーズのフィギュアになっています。今回出すほかのフィギュアはMASTERLISEシリーズなので、それらと比べるとサイズはひと回り小さいのですが、最初に発表した段階でも作品ファンの方々からはSNSなどで大きな反響をいただき、すごく嬉しかったです。これは前の部署にいたころから立体化したい! とずっと思っていたシーンだったので、願いが叶いました。
――ラストワン賞で特にこだわられたのはどのようなポイントでしょうか。
シャチ:まずは、このシーンがフィギュアになること自体初というのがポイントですね。個人的には、このシーンの頭にタオルを巻いているゴンがけっこう好きなんですよ。キルアはすごい体勢になっているんですけど、ここはとにかく作品を忠実に再現しました。キルアにはこのポーズの中核をなしてもらわないといけなかったので。
加えて細かいポイントで言えば、ヒソカもグリードアイランド編の衣装になっているので、前々弾「一番くじ HUNTER×HUNTER DAY OF DEPARTURE」、前弾「一番くじ HUNTER×HUNTER REVENGE OF SCARLET」で出たフィギュアとも違う衣装になっています。この衣装で登場するシーン自体が少ないので、ヒソカファンの方はぜひこちらもゲットしてほしいですね。
――最後に、インタビューを読まれているペリペリ団の皆さんへのメッセージをお願いします。
シャチ:今回はくじ全体でグリードアイランド編を体感できるような内容にしました。フィギュア狙いの人も多いと思いますが、雑貨賞も超こだわっているので、そちらもぜひ楽しみにしていただければと思います。
個人的な思いとしては、I賞のカードパックを当ててくれたお客さまが、その場で開けて、「離脱(リーブ)いる?」とお店の前でカード交換をしてくれたり、遊んでくれているのを見かけたら、企画担当冥利に尽きる、って感じです。ぜひ、この一番くじを通して、自分がグリードアイランドに入った気持ちになっていただければなと思います。『一番くじ HUNTER×HUNTER GREED ISLAND』楽しんでくださいね!
【関連リンク】
「一番くじ HUNTER×HUNTER GREED ISLAND」商品ページ
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投稿を表示HUNTER×HUNTERとジョジョの奇妙な冒険の一番くじをメインで集めていますがどちらも雑貨賞にもこだわって作ってくださるシャチさんの担当でとても嬉しいです!
どんなにマニアックなMASTERELIVE COLLECTIONでもファンには最高なので今後とも応援してます!
これからもシャチさんがハンターハンターとジョジョの開発担当でありますように😂
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投稿を表示読んでみてやっぱりバインダーも欲しかったなと思いました😂
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投稿を表示大すき
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投稿を表示シャチさん含め、携わってくれた皆さん本当にありがとうございます😭
フィギュアもそれ以外も最高すぎるラインナップでペリペリがとても楽しみで明後日が待ちきれないです。
いっぱいペリペリします!