【ワンピース】偉大なる航路突入前後の名場面やレアなシーンが一番くじになって登場! 企画担当者が語る各賞に込めた愛とこだわり
アニメやゲームなど、広く世界に愛されている『ワンピース』。2025年1月17日、偉大なる航路突入前後のボスとの戦いに焦点を当てた『一番くじ ワンピース The Greatest Battle~偉大なる航路へ~』を発売します。今回は本弾の企画担当者にインタビューを行い、フィギュアや雑貨など、各賞に込めたこだわりを語っていただきました。
『一番くじ ワンピース The Greatest Battle~偉大なる航路へ~』企画担当のかなてぃさん
かなてぃ
ロト・イノベーション事業部にて、2022年から現在まで『ワンピース』の一番くじ企画を担当。美術大学出身で絵画を専攻していたことから、フィギュアの原型の修正依頼をする際には自分で修正イメージを描くことも。
『ワンピース』のフィギュアは自分だけの意見でなくチームの総意で作り上げる
――『ワンピース』の一番くじでは、MASTERLISE EXPIECE(マスターライズ エクスピース)シリーズのフィギュアが出ていますが、こちらはどういったものなのでしょうか。
かなてぃ:MASTERLISE EXPIECE は、MASTERLISEシリーズよりもひと回り小さいシリーズになっています。今回のラストワン賞も、こんなに大きいのですがEXPIECEシリーズなんです(笑)。
ボリューム感としてはすごく迫力のあるサイズですが、頭部までの高さ、スケール感はちゃんとEXPIECEサイズに収まっているんですよ。
――フィギュアを制作されるうえでの心得、こだわりを教えてください。
かなてぃさんが話しているところ
かなてぃ:やっぱり顔の再現度の高さは大事だと思っているので、いかに作中に寄せられるか、というところは一番重視しています。あとは、人体の骨格に狂いがないかもしっかり見るポイントですね。
今回のラストワン賞『2億V雷神 MASTERLISE EXPIECE』が顕著ですが、アニメのキャラクターはリアルな人物からかけ離れた体形をしている場合もあるんです。その場合はアニメやマンガを何回も見直して、ファンの方から見ても違和感がないようにしています。
――企画担当者さん同士で意見交換をされるようなことはよくあるのでしょうか。
かなてぃ:『ワンピース』の場合はたくさんありますね。『ワンピース』の担当メンバーは私のほかにも4人ほどいて、チーム内で分担して動いているんです。原型が届いたタイミングでメンバーに実物を見せて、自分が気になっている部分を伝えつつ客観的な意見をもらっています。それこそ、人体の狂いとか顔が似ているかどうかは、自分だけの意見よりもチームの総意で進めていますね。
――フィギュア化を行うにあたって、戦略的な面ではどのようなことを考えられていますか?
かなてぃ:今回の弾に関して言えば、やっぱりラストワン賞の『2億V雷神 MASTERLISE EXPIECE』を目玉にしたかったので、これまでにない大きさにチャレンジして、見栄えがよくなるようにしよう、みたいな部分も戦略的に考えたところです。だいぶ冒険したサイズだと思います。
雷神(アマル)はこのシーンのフィギュアがそもそも世に出ていなかったのもあって、最初のフィギュアとしてちゃんと作りたいと思ったのと、エネルがめちゃめちゃでっかくなるシーンなので、小さめなフィギュアでは成り立たないなと思ったんです。ルフィと並べたときにもボス感が出るように、ということでこの大きさに挑戦しました。
どの角度から見てもかっこいいフィギュアに。2次元の絵の再現にこだわったルフィとクロコダイル
A賞 モンキー・D・ルフィ MASTERLISE EXPIECE
――ここからは各作品のマスターライズフィギュアについて伺っていきたいと思います。まずはA賞の『モンキー・D・ルフィ MASTERLISE EXPIECE』でこだわったポイントを教えてください。
かなてぃ:今回は作中のシーンを再現したフィギュアになっているので、元々の描写にどれだけ似せられるかが一番こだわりました。特に苦労したのは、口の表現です。デフォルメされた表現なので、人体の骨格とはまったく構造が違っていて…参考にできるものもなかったんです。
正面から見たときには違和感がなくても、横から見ると歯だけが前に出てしまっているように見えたり、歯が口の中に収納されていない感が出てしまったりして、そのあたりは何回も修正を重ねました。
――B賞の『クロコダイル MASTERLISE EXPIECE』についてはいかがですか?
B賞 クロコダイル MASTERLISE EXPIECE
かなてぃ:こだわったのは、クロコダイルらしい不敵な笑みと、堂々とした立ち姿ですね。クロコダイルも、やっぱり苦労したのは頭部でした。髪型がオールバックなので、後頭部の丸みやオデコの形など、骨格がすごくよく見えるんですよね。ナナメから見たときに違和感がないか注意しつつ、ほかのキャラクターに比べてよりホームベースっぽい形をしている下あごの形なども忠実に再現しています。
アニメの中で、ベストと袖はどちらもオレンジ色なんですが、袖のほうは若干色が薄いんですよ。ここはフィギュアでもしっかり別の色にしています。あとは4つの指輪もしっかり設定に合わせた色にしていて、細かい部分ですがこだわって再現しております。
筋肉の表現に工夫を込めたエネル、髪の毛や色使いに小さなこだわりを詰め込んだルッチ
――C賞の『エネル MASTERLISE EXPIECE』は上半身が露出しているのもあって、造形にもまた違ったこだわりがありそうですね。
C賞 エネル MASTERLISE EXPIECE
かなてぃ:筋肉の造形とエネルらしい肩にこだわっています。あとは胸筋ですね。ほかのキャラクターに比べると、エネルは胸筋の縦幅が短いんですよ。そのあたりでほかのキャラクターと描写を分けつつ、筋肉が隆起する部分には2次元っぽいタッチで線を入れて、『ワンピース』らしさを表現しています。
これは個人的なイメージなんですが、エネルって作中で登場したときに圧倒的な強者感があったじゃないですか。当時もどうやって勝つんだろう、と思いながら見ていたので、その強者感が出せるように余裕のある風格や表情も意識しました。
あと、横から見るとエネルの腰が湾曲してS字になっている感じも、かっこよくできていると思います。背筋もキレイなので、ぜひいろんな角度から見ていただきたいです。
――D賞の『ロブ・ルッチ MASTERLISE EXPIECE』はどのような部分にこだわられましたか?
D賞 ロブ・ルッチ MASTERLISE EXPIECE
かなてぃ:衣装の色は全身黒は黒なんですが、実は靴とズボンとで若干違う黒を使っているので、ベタッと感が出ないようにしています。
何度も修正を重ねたのは髪の毛のボリューム感ですね。髪のカールの程度や、顔の横に下りている髪のうねり感はいくつかパターンを出して、チームで検討を重ねました。
ファンの心をつかむマニアックなあのシーンまで。偉大なる航路突入前後の名シーンを散りばめた雑貨賞
――続いて、E賞の『ワポルのバクバク!クリップホルダー』について、こだわりのポイントを教えてください。
E賞 ワポルのバクバク!クリップホルダー
かなてぃ:これは個人的に今回一番好きな商品で、ワポルの“バクバクの実”にかけて、マグネットで口の中にクリップなどがくっつけられるクリップホルダーになっています。全体的にデフォルメがかかっているので悩みましたが、自分の中のイメージを絵に起こしていたので、進むのは早かったです。
寝そべっている状態なのでそのまま見ると顔しか見えないんですけど、下から見るとちゃんと服の模様なども入っているので、当たった方はぜひいろんな角度から見てほしいです。
――F賞の『ビッグタオル』は、アラバスタ編で麦わらの一味が宴を開いている場面を大きくプリントしたものですね。どういった経緯でこのシーンを使うことになったのでしょうか。
F賞 ビッグタオル
かなてぃ:今回のくじはボスをテーマにしているんですが、『ワンピース』ってボスと戦った後の宴まで込みでボス戦だと思うんですよね。戦いの後のほっこりするシーン、かつ、その中でも全員が映っているシーンにしたかったので今回はこちらの場面を選びました。
宴のシーンは明るくてほっこりするイメージが強かったので、タオル自体のデザインも明るい雰囲気が伝わるようなカラーリングやデザインを意識しています。
――G賞の『ラバーコースター』についてはいかがでしょうか。
G賞 ラバーコースター ルフィ(右)とチョッパー(左)
かなてぃ:今回はフィギュアになっているボスたちもラバーコースターに入れているのですが、ボスはあえて全員笑顔にしています。ボスってかっこよかったり怖かったり、キリっとしたイメージがあると思うんですけど、たまには笑っているところを前に出すのもいいかな、と思って。
ルフィはエネルとの対戦で使っていた“ゴムゴムのボー”という技を使ったときの表情なんですが、これは個人的にけっこう好きな場面だったので、どこかで使いたいなと思って入れました。今回は丸いコースターで制作しているので、チョッパーはもともと丸いシルエットの変身形態があったぞ!と思い、そのままの姿を使っています。
――H賞の『ロングタオル~決闘コレクション~』は以前も登場していたシリーズですね。
H賞 ロングタオル~決闘コレクション~
かなてぃ:そうですね。今回も過去と同じようにVS構図になっているんですが、今回は宿敵との戦いをコンセプトにしているので、ルフィが各ボスと戦っているシーンの構図と、各ストーリーでの麦わらの一味たちのVS構図を用意しています。
――I賞の『選べるアソート』についても教えてください。
I賞 選べるアソート ステッカー(右)とクリアファイル(左)
かなてぃ:アソートにはクリアファイル&ステッカーセットとフレークシールセットがあって、I賞が当たったらその中から好きなものを選んでいただけます。クリアファイルもシールもほしい! という方もいると思うので、両方を入れ込んだ商品にしました。
今回は偉大なる航路突入前後というコンセプトがあったので、各ボス戦のタイトルをクリアファイルに入れつつ、ボス戦のなかでの印象的なシーンがそれぞれフレークシールになっています。ぜひご自分の好きなシーンを選んでいただけたらと思います。
――J賞の『アクリルチャーム』は、どのように絵柄を選ばれたのでしょうか。
J賞 アクリルチャーム
かなてぃ:各ボスは必ず入れようと考えたのと、偉大なる航路突入前後までの麦わらの一味をできるだけ入れたかったので、この絵柄のチョイスになりました。自分の好きなシーンや好きな表情を入れていて、ルフィがサンジの真似をしているシーン、普段キリッとしているゾロが満面の笑みを浮かべているシーンなんかもあったらいいなと思って。特にチョッパーのこの場面は、完全に自分の好みです(笑)。
一番くじ最大級の圧倒的なボリューム感! 手のひらのシワまで作り込まれた2億V雷神(アマル)
――ラストワン賞の『2億V雷神 MASTERLISE EXPIECE』はパッケージからしてほかの賞の4倍近くあるボリューム感が印象的ですが、こだわられたのはどのようなポイントでしょうか。
ラストワン賞 2億V雷神 MASTERLISE EXPIECE
かなてぃ:これだけ大きいサイズのフィギュアを作る機会はなかなか無かったので、細かなところまで作り込んでいます。手を見てみても、人間の赤ちゃんの手と同じくらい大きいんですよ(笑)。通常のフィギュアの何十倍ものボリュームなので、細かいシワや爪の質感なども、すごく細かく作り込めたと思います。
この雷神(アマル)バージョンのエネルはフィギュア化自体がめずらしいので、立体物として参考にできるものが他にないという点でかなり苦労しました。顔の大きさのバランス感などは、作中での描写を何度も確認して突き詰めました。
――インタビューを読まれているペリペリ団の皆さんへのメッセージをお願いします。
かなてぃ:MASTERLISEシリーズのフィギュアはシンプル立ち姿が多いので「素立ちでどれだけ格好よく作れるか」はとことん追求したので、実際に手に取って見てもらえたらうれしいです。あとはやっぱり、今回はラストワン賞の大きさにぜひ注目してほしいなと思います! 他にも、ワポルのバクバク!クリップホルダーなど造形だけでなく雑貨としての面白さにこだわった商品もラインナップされているので、ぜひご注目いただけますと幸いです!
【関連リンク】
『一番くじ ワンピース The Greatest Battle~偉大なる航路へ~』商品ページ
【MASTERLISE 4つの極意】ジャンプ人気4作品のフィギュア制作の「極意」とは? 制作担当者にインタビュー。
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投稿を表示アマルは展示観たけど最高にかっこよかったです!
絶対欲しい‼︎‼︎‼︎