2024年7月27日より販売を予定している『一番くじ 爬虫類＆両生類～Tiny Friends～』。フトアゴヒゲトカゲやヒョウモントカゲモドキといった人気の生き物たちをフィギュア化した今回の一番くじでは、雑貨賞でも多彩な爬虫類・両生類のグッズが登場しています。
　
本記事では、企画を立ち上げた張本人にインタビューを行い、各種雑貨に込めたこだわりを伺いました。フィギュアについてはこちらの記事でお話を伺っているので、併せてご覧ください。
　

プロフィール

ロト・イノベーション事業部『一番くじ 爬虫類＆両生類～Tiny Friends～』企画担当。そのほかにも、2023年から現在まで『ワンピース』の一番くじ企画も担当。もともとは美術大学出身で絵画を専攻しており、独学でデジタルイラストも勉強していた。フィギュアの原型の修正依頼をする際には、テキストだけでなく自分で修正イメージを描くことも。

　

実物を360度撮影して素材に！『アメフクラガエルのおしりクッション』

　
――C賞の『アメフクラガエルのおしりクッション』はすごいインパクトですね。
　
かなてぃ：アメフクラガエルもペットとしてすごく人気が出ているので、よろこんでくれる方も多いはず、と思って制作しました。これは本物のアメフクラガエルを動物スタジオで360度撮影しているんです。その写真をデータとして使っているので、柄のリアルさには注目してもらえればと思います。

　
――おしりのすぼんだ感じや目の突起など細かな凹凸があるデザインですが、ここは制作で何か苦労しましたか？

かなてぃ：本物のアメフクラガエルはおしりがすごくかわいくて、界隈では「きな粉餅みたい」とも言われているんです。くわえて、単にまんまるとしたクッションではなく、おしりっぽさを再現しています。
　　
最初に工場からもらったときはシンプルなまんまるになっていたので、改めて割れ目がある状態で作っていただきました。どうすればおしりが割れるのかを考え、裁縫を何度か変えていただいて、調整の末に現在の形になっています。
　
ただ、細かく作りすぎるとクッションではなくぬいぐるみになってしまうので、あくまでクッションとしてのシンプルさを残せるように、簡略化できる部分は簡略化しています。
　

カエル、カメレオン、トカゲ。三者三様の「舌」が特徴のヘッドマグネット

　
――D賞の『レプタイルズヘッドマグネット』も個性的なグッズですね。こちらは全3種類となっていますが、この3種はどのように選ばれたのでしょうか。
　
かなてぃ：『レプタイルズヘッドマグネット』は舌がポイントになってくるので、生態として舌に特徴がある生き物を集めています。カエルとカメレオンはベロを伸ばしてエサを食べるイメージがあると思うので、まずはそのふたつを選びました。

もうひとつはアオジタトカゲと言って、見てのとおりベロが青いんです。この青は毒があるわけでは無くて、紫外線を強く反射させる役割があります。人気があるのと、舌が青いというのはすごく特徴的なのとで、今回のラインナップに加えました。

　
――アオジタトカゲは舌の形も少し変わっていますね。
　
かなてぃ：アオジタトカゲはベロの形が一定ではなくて、根元にいくほどヒラヒラしているので、そういった部分もきれいに作っていただきました。3種とも舌の形は違うのがポイントですね。あと、アオジタトカゲに関しては頭頂部に鳥の影を察知するためのセンサーがあるので、その造形もしっかり作っていただいています。
　
――マグネットなので小さめかと思っていましたが、実物を見てみると思ったよりも大きいですね。
　
かなてぃ：磁力もけっこう強くて、張り付けるとボンッて音がするほどです。ものが大きくなって磁力を強めた結果、ハサミなんかも余裕でかけられるようになりました。キッチンや冷蔵庫で使っていただいても大丈夫ですし、玄関扉に貼って鍵をぶら下げるのもいいかなと思います。
　
――こちらは制作するうえで苦労されたポイントはありますか？
　
かなてぃ：苦労したのは色ですね。例えばアマガエルは緑一色のように見えて、口先に黄色が入っていたり、緑以外の色も混じっていたりしているんですよね。ここは本当に文章でで伝えるのは難しいので、原型の写真に上から合成する形で色を塗って、イメージをお伝えしていました。

ヘッドマグネットの原型塗装についての資料
　
――メモ書きを見ると、ツヤを多めに、という申し送りが多いですね。
　
かなてぃ：やっぱりベロってテカテカしているので、ツヤは大事かな、と。あとは、カメレオンも、いろんな色が重なっていて色の配置をお伝えするのが難しいので、これも自分で色を合成してイメージをお伝えしましたね。
　

さまざまな爬虫類＆両生類が登場！好きな絵柄を選べる『タオルコレクション』

――E賞の『タオルコレクション』は全10種となっていますが、それぞれ絵柄が異なっていておもしろいですね。
　
かなてぃ：四角く縁取りされた白蛇のものとウーパールーパーのものと、トカゲ類を大きく描いている2種についてはイラストレーター様に描いていただきました。

　
――A賞にも登場したフトアゴヒゲトカゲがカーテンの奥から覗いているようなイラストもかわいらしいですね。
　
かなてぃ：実はここだけの話、私が描いたイラストなんです！E賞は自由に選んでいただけるので、お好きなものを手に取っていただければと思います。

　
――10種を制作する中で、全体として意識したことはありますか？

かなてぃ：ひとつデザインで大事にしたのは、女性が手に取りやすいものにすることです。いまは女性を中心にペットとしての人気も高まっているので、全体的にかわいらしいテイストを意識しました。
　
爬虫類と両生類ということでいろいろな種類がいるので、登場する生き物が偏らないようにというのも注意しました。今回はフィギュアでカメや蛇を入れられなかったので、雑貨で補完できるようバランスを取っています。
　

スマホの裏にも入れられるステッカーにはチェキをリアルに再現したものも

　
――F賞の『ステッカーコレクション』についてもこだわりのポイントを教えてください。
　
かなてぃ：こちらはすべて実物の写真を使用しているのですが、爬虫類や両生類は色が特徴的なことが多いので、色ごとに分けています。赤、青、緑、黄色、白、黒のグループに分かれている感じですね。
　
意識したのは、サイズです。いまって、透明なスマホケースの裏側にステッカーを入れる人も多いじゃないですか。シールの場合は一度剥がしたらそれで終わり、みたいなところがあるんですけど、今回のものはフレークステッカーなので、そのまま入れられるのも特徴ですね。

　
かなてぃ：ちなみに、多くはペットとして流通しているんですけど、黒のグループに入っているウミイグアナは基本的に飼育できないんです。でも好きな人は一定数いると思ったのと、普段あまり商品化されないような生き物も入れてあげたいな、ということでここに組み込みました。
　
――なるほど。ちなみに『ステッカーコレクション』の中で1種類だけチェキ風のものもありますね。
　
かなてぃ：これは大きさもいわゆるチェキとまったく同じにしているので、スマホの裏に入れる以外に、チェキホルダーに入れていただくのもいいと思います。印刷をチェキっぽいザラザラした画質を表現したり、写真の下に入るラインも再現したりして、リアルなチェキに寄せています。

　

カメレオンの色が変わる！？『バリエーションクリアファイル』

――G賞の『バリエーションクリアファイル』も写真を使ったアイテムですね。こちらに使用された写真はどのように選ばれたのでしょうか。

　
かなてぃ：今回は「ペット」をテーマにしていたので、自然溢れるところにいる姿、というよりは室内にいるなどペットらしさが感じられる写真を選びました。『バリエーションクリアファイル』は写真が表と内側のレイヤーに分けて印刷されているので、紙を入れると見た目が変化するんですよ。
　
例えば、カメレオンの場合は表側には鱗の線だけを印刷しているので、中に紙を入れるとカメレオンがその色に変わる、という感じです。

　
――カメレオン以外のものですと、紙を入れることでどういった変化があるのですか？
　
かなてぃ：基本的には、カエルであればカエルだけが表側に、背景が内側に印刷されているので、紙を入れるとその上にカエルたちがいるような状態になります。好きなシチュエーションに乗せて楽しんでもらえたらと思います。
　

使いやすさとデザイン性を重視した『ラバーコレクション』

　
――最後に、H賞の『ラバーコレクション』ですが、こちらはデフォルメ系のイラストになった爬虫類たちがストラップやコースター、ラバータイとして登場していますね。
　
かなてぃ：H賞に関しては選択式ではなくランダムになるので、何が当たるかはお楽しみ、というワクワク感が増すように色々なアイテムを用意しました。

　
かなてぃ：ストラップになっているトカゲたちは、ストラップからぶら下がったようなポーズをイメージしています。コースターはコップを置くものなので、しっかりコースターとしても使いやすいよう、丸に近い形になるようにこだわりました。
　
あと、アルマジロトカゲのコースターで描かれているポーズは、実際の本物もこのポーズを取ることで有名なんです。

　
――爬虫類好きにはおなじみの姿というわけですね。ラバータイについてはいかがですか？
　
かなてぃ：ラバータイは横長になるので、そこに上手く収まるデザインにしたいなと考えていました。蛇はそのまま横長なので収まりがよく、カメレオンも舌を伸ばす姿が印象的なので、これらを起用しました。ラバータイなので、身体や舌を巻きつけているような見た目も楽しんでもらえるかなと思います。
　

ペリペリ団の皆さまからの質問にもお答え！③

Q：外来種が多いのはなぜでしょうか？人気の種類だからでしょうか？
A：各賞に起用した生き物のチョイスについてはそれぞれ触れてきましたが、基本的にはペットとしての人気が高まっているものや、生態などが特徴的なものをピックアップしました！

　
――最後に、今回のインタビューをご覧になったペリペリ団の皆さんへのメッセージをお願いします。

かなてぃ：私自身、爬虫類がすごく好きなんですけど、犬や猫などに比べると商品化が少ないんですよね。今回は「こんなグッズがあったらいいな」を自分なりに詰め込んだので、爬虫類好きの方に届いたらいいなと思います。
　
あとは逆に、デフォルメされたデザインのかわいさをきっかけにして、爬虫類に興味を持ってくださる方が出てきてくださったらすごくうれしいです。
　

フィギュア＆クッション編ではリアルな造形へのこだわりが目白押し！

　
今回の一番くじでは、本記事でお話しいただいた雑貨賞だけでなく、フトアゴヒゲトカゲや脱皮中のヒョウモントカゲモドキをリアルに再現したフィギュアなど、雑貨賞とはまた違ったこだわりの込められたグッズが登場しています。
　
こちらも各賞の写真とともに制作の裏側を紹介しているので、セットでぜひご一読ください。

フィギュア編リンク

【関連リンク】
『一番くじ 爬虫類＆両生類～Tiny Friends～』商品ページ